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アドバンスド・モータ状態監視機器

K7DDオムロン

可変速するモータのリアルタイム状態監視で予知保全の実現へ

オムロン アドバンスド・モータ状態監視機器 K7DDのイメージ

これまで難しかった可変速するモータのリアルタイム状態監視で、予知保全を実現

K7DDなら稼働しながら状態監視が可能、計画的な保全に貢献


アドバンスド・モータ状態監視機器K7DDなら、モータの電流・電圧などの電力品質を高速にデータ化しながら、モータ設備の故障モードや部位を特定することができます。それにより、これまで異常特定が難しかった頻繁に可変速するモータのリアルタイム状態監視を実現し、計画的な保全活動が可能になります。また、状態監視機器の各種パラメータの設定プロセスを簡単化、導入効果をすぐに実感できます。

ポイント@

匠の五感をデジタル化し、異常兆候を把握


生産現場には誘導モータだけでなく、サーボモータも数多く稼働しており、モータと負荷の組み合わせによってさまざまな故障モードが存在し、網羅的に変化を捉えられる手段が必要です。K7DDでは、熟練者が五感で対処していた異常兆候察知を肩代わりできるように、設備の電圧・電流などの電力品質を監視し、早期にその異常兆候を把握。リアルタイムでの監視で設備を止めることなく状態監視ができ、状態基準保全への切り替えが可能です。さらに取得した各種電力品質データからその特徴を捉え、さまざまな故障モードの特定も実現します。

■頻繁に可変速するサーボモータや誘導モータを監視

K7DDは、頻繁に可変速するサーボモータ設備だけでなく、高速なワーク移動で負荷が変わる誘導モータの状態監視*1も可能です。
また、モータにつながる負荷側の状態もモニタリングすることができます。
* 1. モータの速度や負荷が安定している期間が100ms 以上ある設備のみに適応できます。

■さまざまな装置に適応

K7DDは、可変速や負荷変動するモータに対応できるようになったことで、モータにつながるさまざまな負荷側の状態監視も可能となりました。

■1台のK7DDで複数の故障モードの判別が可能

モータ設備にはさまざまな故障の原因があります。K7DDの設定次第でそれらの故障モードを個別に監視し、状況に応じて保全員の次のアクションをご提案することができます。

■さまざまな状態監視アプリケーションを実現

K7DDは計測した電圧と電流から約400種類の特徴量*1を算出し、多様な特徴を持った異常を検知することができます。
工場や施設の多様な設備の計画保全にK7DDをご使用いただけます。
* 1. モータの動力線から得られた電流と電圧データを演算し、モータの状態変化との相関を探索する数値です。

高性能センシング搭載のハイクオリティコンポーネント


アドバンスド・モータ状態監視機器K7DDは、高性能センシングを実現することで成し遂げた保全現場に寄り添う新たな状態監視。
これらの高速処理で、サーボモータを含む多様なモータ設備の状態監視を実現しました。

■アナログ値をリアルに再現

■抜け漏れ/ズレなく処理

■設備の動きに追従

モータ設備のすみずみまで把握


K7DDは、2.5μsで6ch同時にサンプリング。電流3相/電圧3相を50msごとに演算することで、約400種類もの特徴量を見いだしています。それらから監視したい対象の特徴量を選定し、それぞれにしきい値を設定することで、さまざまな生産設備や装置の多様な故障モードを監視することができます。

モータ設備の状態変化を電力品質で監視できるロジック

モータ設備(モータとその負荷)の異常はモータの回転軸に影響する場合が多く見られます。劣化によるロータとステータ間のギャップやトルクの変化が電流電圧の変化として現れ、正常に滑らかに回転している場合と異なり、異常により不均一に回転している場合は波形が乱れます。

高調波とは?

モータの基本周波数の次数倍の周波数成分を高調波といいます。モータや負荷側で発生した振動の周波数ごとの成分の大きさをモニタリングすることで、設備で発生した故障モードや異常部位を知ることができます。
K7DDでは0.5次ごとに63次高調波まで演算し、数値化することが可能です。

■モータの劣化進行/故障モード対応表

オムロンのモータを監視対象とする状態監視機器には、モータ状態監視機器K6CMや絶縁抵抗監視機器K7GE-MGがあります。
それぞれがカバーしている範囲とその効果が異なりますので、お客様の装置や実現したいアプリケーションによってお使い分けください。
K7DDでは故障モードや故障部位ごとに効果する特徴量を選択できるため、故障部位の特定にご活用いただけます。

ポイントA

現場完結で始められる状態監視


クラウドやデータサーバなどを活用するとシステム構築のためのスキルやIT管理者との連携に労力を必要とするだけでなく、対象装置への設置工事が必要です。K7DDでは、保全現場完結型だから新たなスキルを習得する必要なく、設置工数も少なく後付可能。設置後はK7DD表示画面から異常状態を確認することができます。

■現場完結なのでITスキルが不要

社内外のネットワーク接続にはITスキルが必要となり、関連する部門も多く現場実装に時間がかかります。
K7DD本体で高度な処理を可能とするため、現場だけで効果検証を完結させることができます。
注. 故障モード別の監視設定するためにはサポートツールをご活用いただく必要があります。(下記ポイントB)

■制御盤内完結だから後付簡単

設備への設置工事には配線の引き回しや加工が必要となり、生産への影響が避けられません。K7DDでは制御盤内で配線が完結するので、設備への設置工事が不要。パワーライン監視特有の盤内完結システムで、生産影響を最小限に抑えたレトロフィットを実現します。
注. 電圧配線が難しい場合は、電流1相の特徴量でより簡単に検証することも可能です。
  ただし、計算できる特徴量の数が少なくなり、対応できるアプリケーションの数が限定されます。

■現場での迅速な保全にお役立ち

異常時に通知可能なトランジスタ出力


監視しているモータの状態を緑、黄、赤の色分けによって表示。異常の度合いがわかるので、目視での点検時に役立ちます。また、「注意」と「異常」の状態も出力でき、信号灯などで知らせることも可能です。

■表示画面と物理ボタンで現場で確認・操作ができる

多彩な特徴量やしきい値を現場で確認でき、保全の判断がスムーズです。

■必要に応じてデータ蓄積が可能

通信機能を備えているため、重要な特徴量を任意のタイミングでロギングすることが可能です。(K7DD専用のサポートツールではロギング/モニター/CSVファイルへの出力が可能です。)

ポイントB

効果検証工数を低減し、確かな成果を創出


50msでの演算処理や400種類を超える特徴量を算出することで、モータの多様な故障モードに効果する監視が可能となりました。
一方でこれらのデータを取り扱うには非常に高度なデータ分析スキルが必要になります。K7DDでは、これらの分析をサポートすることで、設備の計画的な保全を迅速に立ち上げることが可能です。

■異常再現で確度の高い状態監視を実現

設備の異常を容易に再現できる場合、K7DD専用のサポートツールを活用して視覚的かつ定量的に効果検証することができます。

注.掲載しているサポートツールの画面は実際の画面と異なる場合があります。

システム構成

*1. MOXA社 MGate MB3170で動作確認しています。
注. K7DD専用のサポートツールはオムロンのホームページから無償でダウンロード可能です。
URL:https://www.fa.omron.co.jp/k7dd_tool


■異常再現ができなくても状態監視が始められる

【従来】


異常状態を再現できない場合、有効な特徴量やその時のしきい値の設定が難しい。

【K7DD】アプリケーション設定ファイルで検証工数を大幅削減

オムロンが現場検証を通して蓄積したナレッジをもとに、故障モードごとに効果しやすい特徴量と参考となるしきい値の設定方法を記録したファイルを提供。オムロンHPからダウンロードして、K7DD専用のサポートツール経由でK7DD本体に書き込むことができます。
注.アプリケーション設定ファイルのラインアップは随時拡充していきます。
URL:https://www.fa.omron.co.jp/k7dd_tool

高度な分析/状態基準保全へ

故障モードを個別に管理する機能を搭載。
リアルとデジタルで定期的な保全結果を紐付けることで、保全ナレッジが蓄積可能。異常状態の進行度合い、到達予測など状態基準保全に向けたさまざまな機能をお試しいただけます。

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