
【新入社員向け】制御機器入門
みなさん、こんにちは。
新年度を迎える企業が多いこの時期、新入社員のみなさんに向けて「制御機器」とは何かを、簡単にご紹介します。
制御機器は主に工場で使用されるため、日常生活では目にする機会が少ないかもしれません。
しかし、加工食品や衣類、シャンプー、化粧品、スマートフォン、医薬品など、私たちの生活に欠かせない製品の生産を支えています。
ものづくりの現場は、まさに“縁の下の力持ち”。その世界に新たに加わったみなさんにとって、本ブログが少しでもお役に立てば幸いです。

制御とは
皆さんの生活で普段使用する多くの製品は、工場の機械によって自動で作られています。これらの機械は、正確かつ高速な繰り返し作業で、大量生産や多品種少量生産を可能にしています。
では、この機械たちはどうやって、私たちの望む通りの製品をミスなく製造できるのでしょうか?その秘密は、制御という技術にあります。
「制御」とは、「対象を、私たちが望む状態になるよう適当な操作をすること」を意味します。工場の機械で言えば、製品を「この形に」「この温度で」「この速さで」といった「望む状態」に合わせて、機械の動きを自動で制御しているのです。これを自動制御といいます。
そして、この機械を自動的に動かすことを自動化といいます。
自動化を構成する3つの要素
工場などで機械が自動的に動く仕組みは、人間の動作に例えると非常に分かりやすくなります。それは、「五感」→「頭脳」→「筋肉」という3つの要素が連携しているからです。
この3つの要素が機能することで、機械は自律的に、そして正確に作業を進めることができるのです。
例えば『コンベアから流れてきたカップケーキにクリームを絞る』という作業を見てみましょう。人間が行う場合、カップケーキが流れてきた事を目で確認し、自分の前に来たら、クリームの絞り袋をケーキの上に持っていき絞ります。
一見、とても単純な作業に見えますが、これと同じ事を機械にさせるためには、人間の「五感」、「頭脳」、「筋肉」のかわりをする制御機器が必要になります。
五感
視覚・触覚・味覚・聴覚・嗅覚
視覚でカップケーキが来たことを確認する
頭脳
判断
来たカップケーキにクリームを乗せようと判断をする
筋肉
手足などによる動作
カップケーキの上でクリームを絞る

自動機械も、人間が動作するのと同様に、3つの役割で成り立っています。
人間の五感にあたる入力→頭脳にあたる制御→筋肉にあたる出力です。
これらは自動化の3要素と呼ばれ、一般的に制御機器はこのいずれかに分類されます。
入力
カメラ
スイッチ
センサ
ボタン
カップケーキが来たことを機器が確認し、電気信号を伝える
頭脳
リレー
タイマ
カウンタ
PLC
温度調節器
電気信号を受け取って、判断し、結果を出力へ伝える
筋肉
ロボット
アクチュエータ
モータ
ランプ
ブザー
機器が動作する
生産ライン
生産ラインとは、製品づくりの手順に合わせて設備や作業者を配置し、部品を工程ごとに流しながら順番に組み立て・加工していく生産の流れのことです。
自動化された生産ラインでは、さまざまな機械やベルトコンベアが組み合わさってできており、これらが連携して制御されています。
例えば、クッキーの製造ラインを想像してみてください。

このラインでは、まず「生地を練り、型で形を作る(成型)」工程があります。次に「オーブンで焼き上げる(焼成)」工程、さらに「熱いクッキーを冷ます(冷却)」工程、そして「1つずつ袋に入れる(個包装)」工程といったように、多くの段階が自動で行われています。
これらの生産ラインで使われる機械を効率的に動かすために、2つの重要な「箱」があります。
操作盤
機械の「運転・停止スイッチ」などの入力機器が取り付けられている箱状の設備です。作業員が直接操作し、機械を動かしたり止めたり、状態を確認したりするために使います。
作業がしやすい場所に設置され、用途によって使用される機器やデザインも異なります。

制御盤
実際に機械を動かすための「制御機器」が中に入っている箱が「制御盤」です。いうなれば、機械の「頭脳」や「心臓部」にあたる部分で、生産ライン全体の動きをコントロールする、非常に重要な役割を担っています。
制御盤の扉には入力機器が設置され、操作盤の役割を果たすこともあります。

オムロンの制御機器
オムロンは体重計や血圧計といった健康機器が有名ですが、総合制御機器メーカとして、入力、制御、出力の各機器について数多くの種類を取り揃えています。
ここでは代表的な制御機器をご紹介します。
押しボタンスイッチ
手で押す(操作する)ことで、電気回路を「つなぐ/はなす(ON/OFF)」を行うスイッチです。
用途に合わせ、さまざまな形や色をラインナップしています。
【用途】操作盤や装置のスタート、ストップ、一時停止、モード変更、緊急停止 など

光電センサ
光を使って対象物の有無や距離などを確認するセンサです。
投光部から出した光は対象物で反射し、受光部が戻ってきた光の量を測定します。この光の量の変化によりモノの有無や位置を判断します。
反射率は対象物の色や材質で変わるため、用途に応じた検出方式や機種を選べるラインナップになっています。
【用途】コンベアで対象物が所定の場所に来たことを確認し次の工程をスタートさせる など

近接センサ
主に磁界等を使って非接触で検出をおこなうセンサです。
金属性の物体を検出できる近接センサでは、先端の検出コイルに電気を流して磁界を発生させます。その磁界に金属が近づくと生じる変化を捉えることで物体を検出します。
【用途】金属部品の有無の検知、扉の開閉検知 など

温度調節器
対象を目標の温度になる様、調節する機器です。
現在温度と設定温度を比較し、その差をなくすように加熱機器もしくは冷却機器といった出力機器をコントロールします。
【用途】食品加工のオーブン温度管理、プラスチック成形の加熱炉温度管理、保管庫の空気温度管理 など

タイマ
スイッチやセンサなどの入力信号が入ってから、あらかじめ設定した時間が経過すると出力信号を出す機器です
【用途】プレス加工機械のプレス時間制御、ミキサーの攪拌時間制御 など

カウンタ
スイッチやセンサなどの入力機器から入ってくる信号の数をかぞえる機器です。
あらかじめ設定した数量ごとに出力信号を出すこともできます。
【用途】一日の総生産量のカウント、コンベアから流れてきた対象物が箱詰め数に達したら出力信号を出す など

リレー
外部から電気信号を受け取り、電気回路のオン/オフや切り替えを行う部品です。
例えばテレビのリモコンから送られた電気信号を受け取り、テレビの電源をオン/オフします。
リレーの入力側と出力側は電気を通さない(絶縁)構造になっているので、感電すると危険な高電圧機器も安全に操作ができます。リレーはほぼすべての制御盤に使われています。
【用途】ランプ・ヒーターなどのオン/オフ、自動ドアの開閉 など

プログラマブルコントローラ(PLC)
工場の機械や設備を自動で動かす小さなコンピュータのような機器です。
入力機器から信号を受け、あらかじめ組んだプログラムに沿って出力機器を動かします。これにより、製造ラインのさまざまな機器の動きを正確なタイミングで制御します。
【用途】組み立てラインの部品の供給と圧入機の制御、ペットボトルの液体の充填制御、設備の循環冷却装置のポンプとバルブ制御 など

画像センサ
製品に不具合がないかなど、人により行っていた目視検査を、カメラで自動化する機器です。
【用途】食品ラベルの貼り間違え検査、組み立て部品の有無検査、バーコードの読み取り検査、印字された賞味期限検査 など

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