E2EWオムロン
鉄とアルミが混在しても安定検出。GOOD DESIGN AWARD 2019受賞
スパッタの付着しにくさやコーティングの剥がれにくさを追求し、長期耐性を実現しました。
■スパッタが付着しにくく、メンテナンス頻度を削減
スパッタが付着しにくいフッ素樹脂コーティングなので、スパッタが飛散する箇所に設置してもメンテナンス頻度を少なく保てます。
■コーティングが剝がれにくく、センサ交換回数を削減
剥がれにくいフッ素樹脂コーティング技術により、掃除しても長期にわたりスパッタ耐性を維持でき、センサ交換頻度を削減できます。
■スパッタ耐性を高める技術【特許出願中】*6
スパッタに対する耐性を高めるためには、次の2点が重要です。
➀スパッタの付着を抑制する
➁付着したスパッタを擦り落としてもコーティングの剥離を抑制する
そこでオムロンは下記2つの技術を追求し、長期耐性を可能にしました。
スパッタ付着抑制技術
コーティング表面を高撥水化するコーティング成膜技術により、スパッタ付着量を従来品の約半分に低減
コーティング剥離抑制技術
下地表面の特殊加工と独自のコーティング成膜技術により、剥離を従来品の約1/60に大幅削減
*1.オムロンで想定した「アーク溶接環境下で1日10時間稼働し、清掃頻度を月1回(年間12回)」とした場合の想定値です。オムロン従来品(E2EF-Q)が清掃3回に1回の交換とすると、E2EW-Qは清掃180回に1回の交換となるため、10年以上交換不要となります。
*2.オムロン従来商品E2EF-Q。
*3.オムロン従来商品E2EF-Qとの比較。2021年9月現在、オムロン調べ。
*4.1回のメンテナンスを金属ブラシで縦横10回のブラシとし、6回清掃した場合。
*5.オムロン従来商品E2EF-Qとの比較。2021年9月現在、オムロン調べ。
*6. 「特許出願中/特許取得済」の表記は、日本で特許出願中または特許取得済であることを示しています。(2021年9月現在)
従来のフルメタル近接センサは、樹脂ヘッドの近接センサに比べて検出距離が短く、着座作業時にワークがバタつくと検出が安定しない場合がありました。E2EWシリーズの「プレミアムモデル」なら余裕度の高い検出距離で検出ミスを低減。これまで起こっていた突発停止の頻度を低減します。また、設備立上げ時やセンサ交換時にもシビアな設置距離調整が必要なく短時間で簡単に取り付け可能。これまで以上に設備稼働率を維持向上します。
■従来比約2倍*1の長距離検出を実現〈超長距離タイプの場合〉【世界最長検出距離】*2
*1. オムロン従来商品 E2EFとの比較。
*2. 2021年9月現在、オムロン調べ。
■センサの設置設計に余裕が生まれ設計効率化に貢献
従来は検出ミスを防ぐために接触リスクのあるセンサ設置設計しかできませんでしたが、E2EWなら世界最長の検出距離により一定距離を離しても検出ミスを起こさず、接触リスクも軽減した余裕度の高い設置設計が可能です。
[設計例] (サイズ : M12の場合)
検出距離を優先したい場合
世界最長検出距離を誇る超長距離タイプ(検出距離:7mm)で設計します。近接センサの検出面を突き出す必要があります。
面一で設置したい場合
長距離タイプ(検出距離:6mm)で設計します。鉄材に埋め込む場合、近接センサの検出面を突き出す必要はありません。
注. 詳細はカタログをご参照ください。
オムロン独自の技術で鉄・アルミの同等検出距離を実現。異種材の混流ラインでも、突発停止の少ない設備設計を実現します。
■検出ミスによる突発停止を低減し、稼働率向上
鉄もアルミも同等の長距離検出なので、着座作業時にワークがバタついても、余裕度の高い検出距離で検出ミスを低減できます。
また、設備立上げ時やセンサ交換時にもシビアな設置距離調整が必要なく短時間で簡単に取り付け可能です。
■混流ラインでも共通設計でき、設計工数削減
鉄とアルミの混流ラインで着座検知をする場合、安定検出のためにはそれぞれの検出距離に合わせた複数のサイズのセンサで設計をする必要があります。しかし、E2EWなら鉄もアルミも同じ検出距離なので、ワークによってサイズを変える必要がなく、 生産設備や機械図面を共通化できます。
■鉄もアルミも同等の長距離検出を可能にしたオムロン独自の技術
従来のフルメタルボディ近接センサは検出距離の短さが課題でした。E2EWシリーズではPRD*3 技術にオムロン独自のノイズ影響抑制技術を加えることで、近接センサを長距離化する際に課題となっていたノイズの影響を軽減し長距離化を実現。さらに、検出物体で発生する電流の変化を検出するタイミングと時間を調整することで、鉄もアルミも同等の長距離検出を可能にしました。
ノイズ影響抑制技術【特許出願中】*4
パルス状の電流のタイミングをランダムにすることで、定周期ノイズによる検出信号への影響を低減
鉄もアルミも長距離検出
*3. PRD(Pulse Response Detection)とは、コイルにパルス状の電流を流したときに検出物体で発生する電流の変化を検出する技術です。
*4.「特許出願中/特許取得済」の表記は、日本で特許出願中または特許取得済であることを示しています。(2021年9月現在)
IO-Linkで日々の設備条件変化を把握でき、立上げフェーズでの調整時間の短縮と、量産フェーズでの設備の安定稼働に貢献します。
■検出量の見える化で設備変化を把握
近接センサが検出物体をどのくらい検知しているかリアルタイムに掴め、目ではわからない日々の設備条件変化が把握できます。
[用途例] スパッタ堆積量によるメンテナンス管理
溶接工程で飛散するスパッタは近接センサ誤動作の原因となりますが、検出量の変化をモニタリングすることで、適切なタイミングでメンテナンスできます。
■温度の見える化で設備異常を検知
過酷な環境における温度の変化状況がリアルタイムにわかるので、設備異常の検知に役立ちます。
[用途例] 溶接工程の温度変化の把握
複数箇所に取り付けられている近接センサから、各場所の温度変化の状況を把握し、異常箇所を特定できます。
フルメタルボディだから、ワークとのぶつかりが多い現場環境でも壊れにくく、交換回数を減らせます。
■検出面破損による近接センサ交換回数を低減
■厚肉メタルヘッド構造
ワークとの擦れや金属ブラシによる清掃でも壊れにくい
回転数130rpmでステンレスブラシによる耐摩耗性のテストを行った結果、樹脂ヘッドは50分で絶縁破壊が起きましたが、メタルヘッドでは400分でも絶縁破壊が起きませんでした。
注. M18 超長距離タイプ(検出面の厚みが0.4mm)の場合。
ワークと衝突しても壊れにくい
20万回の連続打撃テストを行った結果、打撃による検出面は、非貫通。絶縁破壊が起きませんでした。
注. 検出面の厚みは形式によって異なりますのでデータシートをご覧ください。
■360°から見える表示灯で、検出状態を容易に確認可能
高輝度LED搭載で、360°どの位置で固定しても表示灯が見えるため、設置時には向きを気にせずにスピーディに取り付けが可能。稼動時にも簡単に検出状態を確認できます。
■短胴化で狭所にも設置可能
従来品に比べ、最大35%の短胴化を実現。立上げや保守の際にも設置がしやすくなりました。
■レーザ印字だからミスなくセンサ交換可能
センサヘッド検出面への検出距離*3 や、ケーブルへの形式印字はすべてレーザ印字なので、長期間の使用でも鮮明で見やすく、センサ交換時のミスを低減できます。
*3.「耐スパッタコーティング無」機種のみ。
■機種集約により在庫機種を統一
鉄とアルミに合わせてM12とM18のサイズ、かつNOとNC各出力タイプの合計4機種を在庫しているお客様の場合、E2EWならこの4機種をM12サイズ NO+NC 2出力タイプの1機種に集約可能。在庫管理の煩雑さがなくなり、さらに在庫棚のスペースも大幅に削減できます。
注. 直流3線式プレミアムモデルのみ。